川の流れる音がする。
川沿いのキャンプは危ないんじゃないかとレグが言ったけど、俺が問題ないと説き伏せた。
レグはさっきから料理の準備している。
アーベルもそんなに料理は得意じゃないらしく、普通の携帯食を食べるつもりだったらしいから、レグの料理に同意した。
おかげさまで今日の野営はそんなにきつくない。
豆とか香草などを入れ込んで何かスープ状のものを煮込んでいるみたいだ。
俺は何となくうれしくなって見張りをしながら歌を歌ってた。
子どもの頃に憶えた歌。
レグは不思議そうな顔をしている。
そりゃレグの言ってた歌い手さんほどうまくはないだろうけど、アーベルの顔を見ている感じだとそれほど下手じゃないはず。
空が赤くなって、やがて暗くなり始める頃にレグの料理ができたらしい。
お皿に盛ってみんなで食べる。
「ヴェルさん、歌上手なんですね。不思議な歌でしたけどヴェルさんの国の歌なんですか?」
アーベルはちょっとお酒が入って陽気になってるみたいだ。
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