精霊伝説:波紋を斬る者 ヴェル、災渦の日記
(+カヤ・ボーフォートのセルフォリーフの日記、アンジェリカ・ラッセルの偽島探検記+イシュケ、翠祀)
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「10才の子どもを島に送った理由??
あの子が望んだからですよ。あの子なら帰ってくると信じていますから。
ですが、・・・・・」
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
あの子が望んだからですよ。あの子なら帰ってくると信じていますから。
ですが、・・・・・」
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「家に帰っていいってどういうこと?」
「言葉通りです。貴女が家に帰れない理由がなくなりましたから。」
アンジェリカが家に帰れない理由。
緋魅に話した憶えはない。氷彌さんにも・・・・。
でも・・・氷彌さんはパパに会いに行ったって・・・。
パパにも言ってはいないけど、パパなら気づいちゃうかもしれない。
「貴女のおうちの家長殿・・・アグライア様とおっしゃいましたか?」
「うん。」
「母親になられたようですよ。」
「え?」
「御子を授かって無事に生まれたそうです。」
「うそーーーー!!!!」
ちょっと待って。ちょっと待って。
アグライア様に子ども???
あるわけない。
だって、あの方は好きになってはいけない方を好きになっちゃったんだもの。
絶対に子どもなんて・・・
ありえない!!!
『いつかわかるわ。
好きになってしまったらね・・・・関係ないのよ。相手が何者かなんて・・・・』
そう。
だから、グラーシャ様は絶対に結婚なんてされないはずで、
だから、本家筋の人にとっては、跡継ぎが取っても問題で・・・
先代様の養女同然で、跡継ぎにするのに絶好の子供がいて、
先代祭主のパパと結婚したママが邪魔なはずで・・・
パパが守っているからママは気づいてないけど、いつも危険で・・・・
でも、跡継ぎがいなければママは安全なはずで・・・・
だから・・・
だから・・・・
アンジェリカが居なくなればママは絶対に安全なはず。
「ねぇ、教えて。」
「何でしょう?」
「子どもが親を殺すことと、子どもが親より先に死ぬこと。
どちらが親にとっては不幸なこと?」
そう・・・・アンジェリカはこの島で死なないといけなかった。
どんな手段でもいい。
家にアンジェリカが死んだと言う連絡をさせないといけなかった。
そして・・・
「アンジェリカが頑張らないと、ママがいじめられちゃうものね。」
そう。
アンジェリカは立派な当主にならないといけないんだった。
一族の中で一番立場の弱いママを守るために。
アンジェリカが居なくなれば、ママを担ぎ出そうとする人は居なくなるはず。
そしてママを狙う人も居なくなるはず。
ママは哀しむと思う。
パパも哀しむと思う。
自分は親不孝な娘だと思う。
それでも・・・
次に家に戻るのは・・・・・・・・・力をつけたとき。
そう決めた。
圧倒的な力を持って、誰もが平伏すぐらいの・・・
そう・・・ヴィクター様をも凌駕するほどの力をつけて家に帰る。
そうしないとママは守れない。
今のあの家は重すぎる。
誰があとを継ぐかで、あんなにも人は人を陥れ、貶めることができるなんて・・・・。
知らずにいたかった。
でも知ってしまったから・・・・だから、この島に来たのに。
「アグライア様がお子様を授かったなら、後継者争いが起こる余地がありません。
誰も貴女を後継者にしようとは思いません。
誰も貴女のお母様を傀儡にするために担ごうともしなくなるでしょう。
貴女は無理に死ななくてもいい。死んだように偽装することもない。
家に帰ってもいいのだと伝えてくれと・・・・」
「パパがそう言ったの?」
「えぇ」
(続きます)
「家に帰っていいってどういうこと?」
「言葉通りです。貴女が家に帰れない理由がなくなりましたから。」
アンジェリカが家に帰れない理由。
緋魅に話した憶えはない。氷彌さんにも・・・・。
でも・・・氷彌さんはパパに会いに行ったって・・・。
パパにも言ってはいないけど、パパなら気づいちゃうかもしれない。
「貴女のおうちの家長殿・・・アグライア様とおっしゃいましたか?」
「うん。」
「母親になられたようですよ。」
「え?」
「御子を授かって無事に生まれたそうです。」
「うそーーーー!!!!」
ちょっと待って。ちょっと待って。
アグライア様に子ども???
あるわけない。
だって、あの方は好きになってはいけない方を好きになっちゃったんだもの。
絶対に子どもなんて・・・
ありえない!!!
『いつかわかるわ。
好きになってしまったらね・・・・関係ないのよ。相手が何者かなんて・・・・』
そう。
だから、グラーシャ様は絶対に結婚なんてされないはずで、
だから、本家筋の人にとっては、跡継ぎが取っても問題で・・・
先代様の養女同然で、跡継ぎにするのに絶好の子供がいて、
先代祭主のパパと結婚したママが邪魔なはずで・・・
パパが守っているからママは気づいてないけど、いつも危険で・・・・
でも、跡継ぎがいなければママは安全なはずで・・・・
だから・・・
だから・・・・
アンジェリカが居なくなればママは絶対に安全なはず。
「ねぇ、教えて。」
「何でしょう?」
「子どもが親を殺すことと、子どもが親より先に死ぬこと。
どちらが親にとっては不幸なこと?」
そう・・・・アンジェリカはこの島で死なないといけなかった。
どんな手段でもいい。
家にアンジェリカが死んだと言う連絡をさせないといけなかった。
そして・・・
「アンジェリカが頑張らないと、ママがいじめられちゃうものね。」
そう。
アンジェリカは立派な当主にならないといけないんだった。
一族の中で一番立場の弱いママを守るために。
アンジェリカが居なくなれば、ママを担ぎ出そうとする人は居なくなるはず。
そしてママを狙う人も居なくなるはず。
ママは哀しむと思う。
パパも哀しむと思う。
自分は親不孝な娘だと思う。
それでも・・・
次に家に戻るのは・・・・・・・・・力をつけたとき。
そう決めた。
圧倒的な力を持って、誰もが平伏すぐらいの・・・
そう・・・ヴィクター様をも凌駕するほどの力をつけて家に帰る。
そうしないとママは守れない。
今のあの家は重すぎる。
誰があとを継ぐかで、あんなにも人は人を陥れ、貶めることができるなんて・・・・。
知らずにいたかった。
でも知ってしまったから・・・・だから、この島に来たのに。
「アグライア様がお子様を授かったなら、後継者争いが起こる余地がありません。
誰も貴女を後継者にしようとは思いません。
誰も貴女のお母様を傀儡にするために担ごうともしなくなるでしょう。
貴女は無理に死ななくてもいい。死んだように偽装することもない。
家に帰ってもいいのだと伝えてくれと・・・・」
「パパがそう言ったの?」
「えぇ」
(続きます)
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