精霊伝説:波紋を斬る者 ヴェル、災渦の日記
(+カヤ・ボーフォートのセルフォリーフの日記、アンジェリカ・ラッセルの偽島探検記+イシュケ、翠祀)
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私、カヤ・ボーフォート。
今朝目覚めたら、背中に翼が生えていた。
何を言っているかわからないでしょう?
私も教えて欲しい。
あまりにも自然に私の背中でパタパタしているそれ。
何も意識しなくても私の思うがままに動くそれ。
それは何故か右側だけ生えた。
しかも赤い。
真っ赤な翼。
目が醒めてしばらく動けなかった。
そんな私を起こしにきた家族もびっくりしていた。
すぐに父様が呼ばれて、私の身体を丹念に調べた。
(父様は神官でもあり、凄腕の治療士でもある)
でも、何もわからなかった。
幸い、自分の意思でその翼は隠すことができた。
私だって異端のように見られ扱われるのは本意ではない。
隠すことに異存はない。
だが、いつまで隠しおおせるか・・・
赤い翼・・・・
まったく憶えがないわけではない。
その昔、その翼を持つ民がいたのだから。
そして、それが私の身体に先祖がえりしてもおかしくないこと・・・他でもない私が一番良く知っている。
今はいない焔霊が教えてくれたから。
緋魅という今はいない焔霊が。
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