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精霊伝説:波紋を斬る者 ヴェル、災渦の日記 (+カヤ・ボーフォートのセルフォリーフの日記、アンジェリカ・ラッセルの偽島探検記+イシュケ、翠祀)
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えっと、全コメ優先なのですが、やっておかないと忘れそうなので

メモ書き
韮高級装飾(魔防LV2)+黒い宝石防具(物防LV2)→活性LV2

できれば韮装飾をどうしようもない物体防具と混ぜて、強化しつつ魔防LV2防具にしておく
そうしたら同種合成になるし。

爪 欲しい人がいなければ弓作って弓強化 ← その後変更
蟹の殻 水LV2高級装飾 あとは適当に合成して状態異常にしたい。 ←これ無理っぽい

うむ、アイテム枠がない。

技使用回数
=技使用回数リスト=
ハッシュ 5回
スローイングダガー6回(回数増加から5回)
チャーム2回
ミスティックダガー2回(回数増加から1回)
レジスト1回(回数増加したところ)

いかん。ミスティックダガーをもっと使わねば・・と思った。


続きにイベントに出した日記格納
「木枯らし」でした。

ねぇ、レイモンド。去年のクリスマスは楽しかったね。
レイモンドとは去年はじめて会ったんだよね。
あれからもうすぐ1年だよ。

アンジェリカは冬の空を見上げる。
冷たい風が肌を刺す。

島の遺跡の中。
日常から離れた異質な空間で、思い出すのは懐かしい日々と暖かい家族。

 

 


~ 木 枯 ら し ~

 

 


「ええっ、クリスマスにサンタさんがサーフィンしてやってくるの!?」


七面鳥を焦がしてはいけないからと台所から追い出されたママはアンジェリカとツリーを飾ってた。
おうちにいたらツリーを飾るのはアンジェの役目でママはお料理係。
ツリーの一番上にお星様をつけるのはパパのお仕事。

だけど、今年は珍しく本家に人が集まっているから、アンジェ達も本家に呼ばれて、パパはずっとご挨拶で大忙し。
代わりにヴィンセント叔父さまがお手伝いしてくれて、おうちのツリーよりも大きなツリーを飾りながらアンジェリカにいろんなことを教えてくれた。


「そうだよ。俺やレイモンドの済んでいる西域はそうでもないけど、アンジェリカの曾祖母さんが住んでいる南は季節が違う。
冬でも夏みたいなところなんだよ。
季節が全然違ってて・・・よっと・・・・・だから、クリスマスも夏ってわけ。」


そういいながら、叔父さんはツリーの上のほうにキャンドルや星型の飾りを次々につけていってくれる。


「じゃあ、サンタさんも水着なの?」

「正確に言うとサンタさんの格好をしている人がいるってだけだな。そういう人たちが遊びで水着を着てサーフィンしてたりするらしい。
本物のサンタさんは、やっぱり赤い服を着て赤い帽子にトナカイらしいよ。
ここはこれでよし。次の飾りは?」

「次はこれね。
ねぇねぇ、ヴィンセント叔父さんはどうしてそんなにいろんなことを知ってるの??」

「あぁ?俺は兄貴達と違って、仕入れをやってるからな。北へ南へ東へ西へ。いろんなところに行ってるさ。
今日だってたまたま王都に仕入れに来た帰りだしな。」


そういいながら、真っ白な綿を受け取ったヴィンセント叔父さんは、ツリーにまるで雪のようにふわっと飾り付けていく。

ママの従兄弟のルイス叔父さん、レイモンド叔父さん、ヴィンセント叔父さんは西域で「ミレーユ商会」っていうお店をやってる。
ルイス叔父さんが社長さんで、レイモンド叔父さんがいろいろ手配をしているらしいけど、二人は滅多に西域を離れない。
ヴィンセント叔父さんは新しい物を仕入れる担当だから、2~3年に一回王都に来てくれる。
今年はクリスマスの時期にたまたま仕入れがあったらしくて、同じく王都に仕入れにきていたエドガー叔父さんと遊びに来てくれた。

エドガー叔父さんもママの従兄弟で、東方のダリア島でオスカー組合って言うギルドで働いてる。

ラッセル家の人って東と西に分かれてるから、こんな風に王都で鉢合わせすることは珍しいらしいんだけど、そのときは本家に集まることになってるみたい。
アンジェリカが生まれてから、エドガー叔父さんもヴィンセント叔父さんも2回ぐらい王都に来てたけど、時期が重なったことって今まで一回もなかったんだって。

パパに聞いたら、大昔に「おいえそうどう」っていうのがあって、本家から離れた人は本家抜きで交流しちゃいけないことになってるらしい。
変なの。
アンジェリカはヴィンセント叔父さんもエドガー叔父さんも大好きだし、まだ王都に来た事のないダニエル叔父さんやレイモンド叔父さん達にも会ってみたいのに、簡単じゃないんだって。


「こんなもんでどうだ?アンジェ。」


最後に星を飾り付けて、おじさんはにっこり笑うと少し離れてツリーを見た。
アンジェリカも少し離れてツリーを眺める。


「うん!ばっちりだね!」

「おう、ばっちりさ!仕上げはこれだな!」


そういうと叔父さんはどこからかプレゼントの箱を山ほど抱えてきて、ツリーの下に置いた。


「うわぁー!すごい!おじさん手品師みたい!!こんなのどこから持ってきたの?」

「ん?そりゃあ叔父さんは仕入れ屋さんだからな。実はサンタさんにもプレゼントを納めているんだ。
サンタが配っているプレゼントの一部は叔父さんが買い集めた夢の結晶なんだぜ。
だから、たまには少しはやくよこせ!って言って、サンタからもらってきたんだ。」

「えーー。じゃあ、これもらっちゃうと、アンジェのところにサンタさんは来ないの?」

「いーや、これは俺様とルイスとレイモンドの分だからな。アンジェリカのところにはサンタさん来てくれるさ!」

「そうなの?じゃあ、このプレゼント・・・アンジェリカの分はなくておあずけなんだ・・」

「おいおい、俺がかわいいアンジェリカに見せびらかすだけなんてことするわけないだろう?
俺とレイモンドの分から少しだけアンジェリカに分けてやるよ。
あー、でも、ルイスの分はルイスんとこにもうすぐ子どもが生まれるからだめだな。」

「いいの?叔父さん?」

「おうよ!ただ、今晩渡しちゃうとアンジェリカはもうプレゼントもらったってサンタが誤解するといけないからな。
アンジェにあげるのは明日の朝だ。いいか?」

「うん!!」

 



・・


・・・・

 

そうして、叔父さんは次の日に俺の分って言ってピンクのリボンをくれた。
大事にこの島にも持ってきてる。
そして、レイモンド叔父さんの分って言って、レイモンドをくれたんだよね。

『レイモンドの奴にうさぎのぬいぐるみなんて似合わねー』

ってヴィンセント叔父さんが言ったら、パパもエドガー叔父さんも笑ってた。
アグライア様もアイリーン様も笑ってた。

あのとき・・・ママはどうしてたっけ・・・

 

 

「寒っ」


底冷えするような寒い遺跡の夜。
木枯らしの音がビュービューと聞こえる。
今日はみんな早く休むことになった。
風が入らないようにしっかりとテントを閉じたはずなのに、どんどん熱が奪われていく。

レイモンドを抱きしめながら、暖かい日々を思い出す。

あの日・・・ツリーを飾りつけた後、みんなで集まって食事をして、そして、そして・・・・
そのあとの祭事で、アンジェリカは家を継ぐ資質があることを証明してしまった。

あぁ、そうだ。思い出した。
誰もが喜んで、誰もが浮かれていたあの日の翌朝。
レイモンドを抱いて喜ぶアンジェリカを見て・・・・ママは泣きそうな顔をしてた。

午後から急に天気が悪くなって、寒い中おうちに帰ったんだ。
寒くて、寒くて、おうちに帰って、ママとパパと三人でベッドに入って休んだ。

あのときもこんな風に木枯らしが吹いて、寒くて寒くて震えていたけど、ママとパパがぎゅってしてくれたから。

大丈夫だよ、ってパパが言った。
三人いつも一緒よ、ってママが言ってた。
三人一緒だと暖かいねってアンジェリカが言ったら、ママもパパも笑ってくれた。

今日も冷たい夜だけど、あのときのぬくもりは傍にない。
寒くて、寒くて・・・・


「大丈夫じゃないよ、パパ・・・いつも一緒じゃないよ、マーマ」

 

かすかな声も木枯らしの音に消される、そんな寒い冬の夜。
この島ももうすぐクリスマスを迎えようとしていた。


■第一回 文章コミュイベント■ 
御題:木枯らし キーワード:「底冷え」「夜」「サーフィン」

この文章はそのままレンタル宣言イベントにつながります。
 

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