精霊伝説:波紋を斬る者 ヴェル、災渦の日記
(+カヤ・ボーフォートのセルフォリーフの日記、アンジェリカ・ラッセルの偽島探検記+イシュケ、翠祀)
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正直面倒だと思った・・・・
青い色彩を纏った女性
緋魅と同じような長い髪だけど、全然その身を包む空気が違う。
氷彌さんが戸惑っているようなので、にこっと笑って挨拶してみた。
自分で言うのもなんだけどちょっぴり笑いが引き攣ってたかもしれない。
仕方ないよね。
突然のご挨拶なんだもん。
緋魅はそういうと氷彌さんの頬を軽くはたいた。
なんだろう?
2人とも。
まるで私が何かしたみたいに・・・・こちらをじっと見て・・・
そのとき緋魅が少し変な顔をした。
もうこの呼ばれ方にも慣れてしまった。
アンジェリカでいいと言ったのに。
移動の間にビヴァークするテント。
そういえば前回・・・・
そう言ってポツリポツリと見た夢の話をした。
あれは多分女の人。
誰かを・・・・何かを狂おしいほどに望んでいた。
その狂気がこちらに押し寄せてきて怖かった。
無性に怖かった。
緋魅は黙って聞いていた。
黙って聞いた後でふぅっとため息をついた。
言われて思いだした。
確かに何か変な夢を見たことがあった。
あの時も何かを望む妄執だったような・・・・
そういうと氷彌が私の両頬を両手で軽く包んだ。
そして、額に軽く口づけられた。
びっくりした。
とても冷たかったから。
そして、冷たいところから何かがすっと抜けていった。
緋魅と氷彌は二人そろって軽く頭を振った。
まるで、これは説明してもダメだと言っているようで、なんだか悔しかった。
『24日目の日記
嫌な夢を見た。だけど忘れてしまおう。
今日も戦闘は順調で、久々に短剣で前に立って戦った。
緋魅や氷彌がカバーしてくれたけど、アンジェリカは脆いなって思った。
最近弓に頼りっきりだったから・・・・
弓も短剣も両方を極めないといけないのに。ちょっと反省しました。
いろいろ出来るようになりたいのに、どうして思うようにできないんだろう。
早く・・・早く大人に成りたい。今は心からそう思います。』
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