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精霊伝説:波紋を斬る者 ヴェル、災渦の日記 (+カヤ・ボーフォートのセルフォリーフの日記、アンジェリカ・ラッセルの偽島探検記+イシュケ、翠祀)
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なぜわざわざ結果表示版とするかって?
文字数制限引っかかりまくりだからです。
えぇ。

まずは結果表示版
一応、ケサちゃんの日記と見比べるといいよ。


唐突に投げ飛ばされた海の上。
浮き輪につかまり、しばし呆けてしまった。あまりに突然で何が起こったのか理解できない。

その声が聞こえなければ身体が冷え切るまで浮き輪につかまったままボーっとしていたかもしれない。


…お別れです。マスター


かすかに聞こえた声はいつもそばにあった声。

「緋魅?」


LLLLLLLLLLLLLLLLL


はじめから覚悟していた。
この島のものは何一つ外に持ち出せない。そして、その島の動物に憑いて消滅を免れていた自分。

いつかこんな日が来ることはわかっていた。
ただ、その日が少しでも遠いことを祈っていた。


…精神体である私はもはやこの世留まる術を持っていません。火耶を頼みます。


あの少女ならば
マスターと認めたあの少女ならば、火耶を託せる。
あの娘が、華煉が、もう一度帰ってきてくれることを願っていた。
自分は見届けることが出来ないけれど、人間に転生できたのなら、いつかまた会えるかもしれない。


  『緋魅、私ね、火喰い鳥の民の守護者に選ばれたの。』


あの娘に緋魅と呼ばれることが何故あんなにうれしかったのか。
もう一度会えればその答えが見つかると思ったのに。

世界が遠くなる。

いや、違う。
消えているのは……「私」だ‥


LLLLLLLLLLLLLLLLL


「緋魅、返事して!どこにいるの?」

「無駄だよ。緋魅はようやく還ることが出来たんだから。」

自分は本当にどれだけ呆けていたんだろう。
すぐそばにいる火耶にも気づかなかったなんて。
だが、それ以上にその言葉が気にかかった。

「帰るって?」

「緋魅はこの世界の住人じゃない。自分を見失い、あの島に封じ込められてしまっていただけ。
 あんたが緋魅を開放して、あの島が消えて、ようやく還ったんだ。
 ・・・それよりも今近くにいる仲間のことを気にしたらどう?ほら。」

オレンジ色の浮き輪につかまって火耶が指を指す方向に見えたのは、特徴的な緑の髪。
見間違えるはずなどない。
ずっと一緒だったのだから。


「ケサちゃん!」


呼びかけるとこちらに気づいたらしいケサちゃんが手を振って何か言っている。
ここでは会話も出来ない。

「ケサちゃん、とりあえず、あの島に上陸しようよ。このままずっと海の中にいるわけにもいかないし。」

必死に指さして叫ぶ。
波に邪魔されて声が聞こえないけど、どうやら通じたらしい。
緑の髪がゆっくりと島へと動き始めた。

「火耶、あの島へ」

「オッケー」

同じように島へと向かう大勢の人の中、緑色の髪を目印に近くに上陸した。


LLLLLLLLLLLLLLLLL


「フローラお姉ちゃんいないね。」

島に上陸してケサちゃんと合流して一番最初にしたのはフローラお姉ちゃんを探すこと。
大勢の人がいても、私とケサちゃんがフローラお姉ちゃんを見落とすなんてありえない。


「フローラお姉ちゃんどうしたんだろう。海水に浸かってて大丈夫なのかな・・・」

『海の中に生える植物もあるからね。』


この声はフローラお姉ちゃん?
姿は見えない。
声が聞こえたほうを見ると・・・緑色の水溜り?


『時間も無いので挨拶だけ。じゃ。』


「あっ、待って!フローラおねえちゃん最後に1つお願いっ!」

ケサちゃんが両手を合わせて緑色の水溜りに叫んでる。
ケサちゃんもあの水溜りがフローラお姉ちゃんに通じていると思ってるんだ。

「みんなとの思い出に、フローラおねえちゃんとアンジェリカちゃんと火耶ちゃんとわたしの分のお花お願いしたいのっ。
 どんなお花が良いかはまだ思いついてないんだけど……。」

『花‥。それじゃあ。』

少し間を置いて、緑色の水たまりの中から、紫色の花がいくつか浮かび上がってくる。

「フローラおねえちゃん、ありがとう!絶対に大切にするよっ!」

ケサちゃんがそういって、そっと花拾い上げる。

『アスター、よりはシオンの方が通りが良いかな。今の状況には合うんじゃない?』
『追憶、あなたを忘れない、と言った花言葉がございますね。』

エンターニアさんの声も聞こえる。この深い緑の水はエンターニアさんの力?
一輪の花をそっと拾い上げる。

・・・・・あなたを忘れない

島での思い出が溢れてきて、胸がいっぱいになる。

でも、深い緑の水は見ている間にも地面に染み込んで今にも消えそうで・・・

「フローラおねえちゃん、エンターニアさん、ばいばいっ!今までありがとう!」

ケサちゃんの声を聞いて慌てて叫ぶ。

「エンターニアさん、フローラお姉ちゃんによろしく伝えてね。今までありがとうって」

呼びかけた声に返事はなかった。


LLLLLLLLLLLLLLLLL


少し待ってみたけど、もう緑の水溜りは現れてくれなかった。


「フローラお姉ちゃんの声聞こえなくなっちゃったね・・・・ケサちゃん、このあとどうするの?」
「あたしはこのちびっ子についていくけどね!」
「何よ。火耶だってちびっ子じゃない!」

火耶がいるとなんだかペースが狂っちゃう。
ケサちゃんはなにやら考えてるみたい。

「えっとね、お墓参りしておかあさんに会ってくるんだ。それでおかあさんにわたしは元気だよ安心してねって言ってくるの!」


お母さん・・・
もうずいぶん会ってない。


「そっか。あの島でいろんなことがあったし、お母さんに報告も悪くないね。うん。悪くない。」


しんみりしている時に、チャチャを入れてくる者はもちろんこの場には一人しか居ない。


「あー、ちびっこアンジェリカ。さては、おかあさんに甘えたいとか思ってるんでしょ」

「違うもん!アンジェリカはまだ家に帰らないって決めたし!」

「やせ我慢しちゃってー」


むかっ
砂浜の砂を蹴り上げて目潰しでもしてやろうかしら。
そんなことを考えていたら、火耶はこっちを見てにんまり笑った。
むかむかっ!


「けど、お墓参りの後はどうしようかな…うん決めた!」


ん?ケサちゃん?何を決めたんだろう?
思わず火耶と二人で振り返る。


「アンジェリカちゃん、火耶ちゃん、わたしも連れてって!」

ええっ!!
思わず火耶と顔を見合わせた。
けど、迷うことなどない。すぐに振り向いてこう言った。


「うん、一緒に行こっか。ケサちゃんと一緒だと楽しそう。」

「やめとけば。この子、ケサちゃんに頼られてると思ってつけ上がるよ」


むかむかむかっ!もちろん火耶だ!


「火耶はちょっと黙ってて!」
「黙ってろ?何様!」
「アンジェリカ様よ!火耶が喋るとなんかむかつく!」
「誰がアンジェリカ様よ。この胸ぺったんこのちびが!」
「そっちこそちびっ子でしょ!」
「ちびっこでもあんたより胸はあるわよ!」
「胸があるんじゃなくって太ってるだけじゃないの!」
「何いってんの!どうみてもあたしの方がスレンダーでしょ!」
「スレンダーって言うのは緋魅とかフローラお姉ちゃんみたいな人のことをいうのよ!おこちゃま体型!」
「その言葉そっくりそのまま返す!それに緋魅は輪廻の輪に還ったんだから、もう呼ぶのはやめなさいよ!」


しばし黙ってにらみ合う。
ケサちゃんも慣れてきたのか、二人が黙るのを待っていたかのように話し始めた。


「ずっと森に居たから島に来て初めてお外の世界見て、色んな人に会っていっぱいお話を聞いて…森のお外の世界の事もっと知りたくなったの!旅費はお小遣い貯めてたのがあるし、何か歌ってお金貰ってきたりもするし…だからお願い!」


ケサちゃんと火耶と一緒。
それなら何も怖いものなんて・・・ないよね。
火耶がやれやれというように両手をあげてため息をついているみたいだけど、もう気にしない。

「うん、一緒にいこうよ。あのね、私、ここから東の島に住んでいる叔父さんを訪ねようと思っていたの。ケサちゃんの森に行ってお墓参りを済ませたら、一緒に行こう。」

「ラルゴ、ピリオーザ、とめるなら今のうちだよ。…まぁ、当面は大勢でいるほうが安全かもしれないけどね。」

火耶が何を言ったってもう気にしない。だって

「やった!ありがとう!」

そういったケサちゃんは本当にうれしそうにしたんだもの。

「アンジェリカちゃん、火耶ちゃん、よろしくねっ!」

そういって手を握ってくる。
こちらこそよろしく・・・そんな思いをこめて握り返す。


さて…一緒に行動するとなったら、お金いるよね。

「何を売って旅費作ろう?…アンジェリカの水着とか売れるかな?」

「アンジェリカちゃんの水着すっごく可愛いもんっ!大丈夫、きっと売れるよ!わたしも何か売れるの持ってないかな…?」


LLLLLLLLLLLLLLLLL


何やら危ないことを言っていることに気づいていない二人。
ラルゴさんはあわてて二人のそばに駆け寄った。
当たり前だよね。
周りに危なそうな人たくさんいるし。大人がついていないと危なっかしくてしょうがない。

無自覚って怖い

そんなことを思っていたら、

「ちょっといいかい?」

その言葉と一緒に目の前にきらきらと輝くものが。
思わず掴んだそれは白い羽根。

「これは幸運の御守りさ、持っておくと少し運が良くなると思うよ。」

この羽根ってピリオーザの?

「え?うわぁ、綺麗な羽根。これピリオーザの?すげぇ。ありがと」

「なにこれはお礼と、将来ケサに似た色の髪をした人間と会うかもしれない。その時はよろしく頼むよ。」

ケサちゃんと同じ髪?

「何かわからないけど、燃やさないようにしないとね。うん、大事にする。」

「私の羽根だから簡単には燃えないと思うけど、燃やさないようにしてくれると助かるよ。」

白い羽根。
青い花。
燃やさないように、そっと髪に挿す。

もう火の力もそんなに使えないのだけど。
それでも大事にしないといけないものだから。


To be continued (Kaya)

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